12月のおすすめの星座は「うお座」と「くじら座」です。
「うお座」は主に秋の期間に見られる星座であり、黄道12星座の一つです。12月下旬には西南の中天付近に見ることができます。明るい星は無く、すべて4等星以下です。
星座は2匹の魚が紐で繋がれた状態で、南の魚はペガスス座の大四辺形のすぐ南側にあり、北の魚はペガスス座の大四辺形の東側にあります。うお座には春分点があります。
ギリシャ神話では、女神アフロディアとエロス(二人は母と子)が魚に変身した姿だと伝えられています。ある日、エリダヌス川の畔で宴会をしていたオリンポスの神々は突然現れた怪物テュホンに驚き、様々に姿を変えて逃げました。この時、大神ゼウスは鳥になって空へ逃げ、アフロディアとエロスは魚の姿に変わってエリダヌス川へ逃れたと伝えられています。この時の姿が2匹の魚として星座になり、紐で結ばれているのは母と子である二人が離れないようにするためとされています。
「くじら座」は秋の終わり頃から真冬にかけて、東の低い所から南の中天、そして西の低い所へと見られる星座です。12月上旬には南の中天付近にあります。2本の前足を持つ怪物くじらの姿です。星座の面積は全天で4番目と広いですが、2等星が1個、3等星が1個、その他は4等星以下の星から構成されていますので、全体的にはやや暗い印象です。この星座には有名な変光星ミラ(くじら座ο星)が、くじらの心臓にあたるところにあります。
ギリシャ神話では、エチオピア王家の物語となっています。エチオピア王ケフェウス(ケーペウス)は賢明で国民のための政治を行っていました。そのためエチオピアは繁栄していました。この王には美しい妃カシオペア(カッシオペイア)と一人娘の王女アンドロメダがいました。王妃はアンドロメダをたいそうかわいがり、何かにつけ自慢していました。
ある時カシオペアが友人たちとのおしゃべりの際、娘は海の妖精ニュムペーネーレーイスよりも美しい、と言ってしまいました。それを知った海の妖精たちは腹を立て、海の神ポセイドン(ポセイドーン)のアンピトリテに報告しました。海の妖精出身のアンピトリテは悔しくて涙ながらにポセイドンに訴えました。愛する妃が人間よりも劣っていると言われてはポセイドン神もだまってはいられず、暴れだすと自分にも手に負えないお化け鯨ティアマト(ケートス)をエチオピアに送り込みました。ティアマトは、最後はペルセウスに退治されます。このティアマトがくじら座になりました。
詳しくは星座盤の説明書を参照してください。
[和久田俊一氏製作 天体位置推算・描画ソフトウェア EphSky により表示しています] 場所は浜松市です
「星座盤うっちウォッチン・うお座」(赤色枠)
「星座盤うっちウォッチン・くじら座」(緑色枠)
星座と星座絵を重ねています。
詳しい説明書はホームページの
「製品情報」ー「星座の分類」ー「四季の星座」ー「うお座」
ー「くじら座」
を参照してください。